ポルトガル語の頂

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ポルトガル語の丁寧語。実は過去未来形を使うことで丁寧な表現になります!

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ポルトガル語の丁寧語

日本語の敬語って難しいですよね。

敬語表現の中にも丁寧語、尊敬語、謙譲語があって日本人はそれらを使いこなしています。でも英語とかだとそこまで詳細な敬語表現には乏しかったりします。

ポルトガル語も西洋言語なので日本語のように自由自在というわけではありません。ただ丁寧な表現は可能です。実はポルトガル語では、「不完全過去形」「過去未来形」を使えば丁寧な言い回しができます。

では、代表的な例を見ていきましょう。



ポルトガル語の丁寧語、敬語表現の仕方

Queria~ (~したいのですが)

例文①
Eu queria saber o preço deste livro.
この本の値段が知りたいのですが。


例文①
Eu queria falar com o senhor Costa.
コスタさんと話がしたいのですが。

上は例文です。
普通の文であれば、「queria」ではなく、「quero」を使いますよね。

それを少し、丁寧にしたい場合は、「queria(quererの不完全過去形)」を使います。

Poderia(~していただけますか?)

例文①
Você poderia me fazer mais um café?
私にもう一杯コーヒーを作っていただけますか?


例文②
Você poderia fazer o favor de me informar?
ちょっと教えていただけませんか?

このように「poder動詞」の過去未来形「poderia」を使うことでも丁寧な表現が可能です。

例文②はかなり丁寧な表現です。ここまでしなくても

Poderia me ensinar?

だけでも、十分かなと思います。

「poder」の「~できる?」という意味を丁寧語にすると「~できますでしょうか?」となりますよね。そこから「~していただけますか?」という意味になります。

Gostaria(queria,poderiaと同じように使える)

例文①
Eu gostaria de ler aquele livro.
私はあの本が読みたいのですが。


例文②
Você gostaria de me ensinar como falar o japonês?
私に日本語の話し方を教えていただけないでしょうか?

「goataria」は「gostar」の過去未来形です。

ご存じのように「gostar de ~」 は「~が好きです」の典型表現ですね。

「queria」と「poderia」の場合、三人称の「Você queria~」とか、一人称の「Eu poderia~」とはあまり使いません。

しかし、 「gostaria」は、「Eu gostaria ~(~したいのですが)」 も、「você gostaria~(~していただけますか?)」 も両方聞いたことがありますので一般的によく使われる形ですよ。

Seria~

ブラジル人がときどきこのような表現を使っていました。丁寧な表現というよりも断定を避けた婉曲な言い方です。

「seria」は「ser」の過去未来形です。

例えば次の文

È importante olhar seu olho de pessoa quando conversamos com alguem.
誰かと話をするときは、人の目を見るのが大切だ。

「È」で始まっているので言い切っています。日本語でいうと「~だ」や「~である」調のような断定的な印象です。

しかし、ちょっと自信なさげに「~じゃないだろうか?」、「~じゃないかな?」といいたい時に「seria~」とします。

Seria importante olhar seu olho da pessoa quando convesamos com alguem?
誰かと話をするときは人の目を見るのが大切じゃないかな?

このようになります。

もう一つ例を挙げます。

Seria melhor nos ja partimos agora mesmo?
僕たちは今すぐ出発した方がいいじゃないかな?

ちなみに文法書などには「será que」で同じような使い方が載っています。同じように使えますので、そちらも覚えておくといいでしょう。


まとめ

ポルトガル語の丁寧語、敬語表現について解説しました。

日本人の感覚だと、あまり直球で尋ねるのは気が引けるという場面などに使えるのでポルトガル語学習者の人はぜひ覚えておいてください。

ブラジル人もこのような表現はよく使いますよ。