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【ポルトガル語】意味が似ている動詞の違いをまとめて紹介。使いどころを正確にしよう。

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ポルトガル語の類似の意味の動詞の違いを解説
ポルトガル語の類似の意味の動詞の違いを解説

ポルトガル語の辞書や単語帳で見ていると同じ意味で載っている動詞にたまに出会いますよね。

ポルトガル語学習者なら
『この動詞とこの動詞の違いは何なんだろう?』
『どういうときにつかい分けるんだろう?』

と疑問に思ったことがきっとあるはず。

そこで今回は、似ている意味の動詞の違いについてまとめてみました。

徐々に追加できればと考えています。



ポルトガル語の同じ意味の動詞の使い分けは?

『送る』という意味の『mandar』『enviar』

手紙や荷物、メールを『送る』という意味がある『mandar』『enviar』

『送る』という意味では特に違いはありません。

つまり

・mandar a mensagem(メッセージを送る)
・enviar a mensagem(メッセージを送る)

このようにどちらも使用可能です。メールやメッセージに対してだけでなく、荷物なども同様。

ただ、『mandar』は辞書などで見ると『~に命じる』というのが最初に出てきます。

その意味で『mandar』を使用することは結構あります。対して『enviar』に『命じる』という意味はありませんので、そこが大きな違い。

『mandamento』という名詞は『命令』だとか、宗教的な『戒律』という意味で使われるので結構強い印象があります。

大丈夫だと思いますが、単純に何かを送るという意味で使いたいときは『enviar』にしておけば問題ないでしょう。

以下例文

Eu mandei o filho fazer as tarefas
私は息子に課題をやるように指示しました。


Sua consciência lhe mandou parar.
彼の良心が彼にやめるように言った。
Eu mando encomendas pelo e-mail.
私はメールで注文を送ります。
Ele envia uma carta.
彼は手紙を送ります。

ちなみに『送る』という動詞には他にも『expedir』『remeter』などもありますよ。

『聞く』という意味の『ouvir』『escutar』

『ouvir』:なんとなく耳に入る
『escutar』:注意して聞く

これが主な違いです。

ちなみに『ouvido』は『聴覚』という意味の単語で、まさに『聴覚でとらえる』というニュアンスです。

対して『escutar』は耳で聞いた内容を『理解する』というニュアンスが含まれます。

よって日本語で『何を言っても右から左』と言えば単に『ouvir』しているということ。

以下例文

José frequentava as conferências e apenas ouvia o que os palestrantes tinham a dizer, sem escutar nada.
ジョゼは会議に参加しながら、話し手が話すのを耳にしていたが、聞いてはいなかった。

一言で言うと『ouvir』は『耳に入る』、『escutar』は『理解しながら聞く』と言ったところでしょう。


『終わる』という意味の『acabar』『terminar』『finalizar』

『終わる』という意味にもこの3単語がありますよね。

結論から言うと意味としては特に違いはありません。いずれも使用可能。

ただ、『acabar』『terminar』はよりフランクな表現で『finalizar』は少しフォーマルな、堅い印象のある言葉です。

また『acabar』には〝何かを終えてからまだそんなに時間がたっていない〟という意味が含まれます。

以下例文。

Eu acabei de limpar a casa.
家を掃除し終えました。(掃除したばかりです)


Eu terminei minha tarefa.
私の課題を終えました。
Eu finalizei as inscrições para o curso. (フォーマルな表現)
課程への登録を完了しました。

『acabar』は英語で言うと『just』を入れるようなものだと言われます。

I just ate breakfast.
Eu acabei de tomar café.
私はちょうど今カフェを終えたばかりです。

ちなみにブラジル人は何か終わった時に『acabou!』『終わりー!』という言い方を頻繁にしますよ。

最初は『ア』がほとんど聞こえなくて『カボウ!』と言っているように聞こえました。

『カボウ』ってどういう意味だろう?と思ってました(笑)。

『見る』という意味の『olhar』『ver』『assistir』

それぞれのニュアンスをまとめると以下のようになります。

『olhar』:注目してみる
『ver』:目に入る、意図せず目に映る
『assistir』:(時間の経過とともに)見る



『olhar』:注目してみる

『olhar』『何かに対して集中して見る』という意味です。そこには『探す』という意味が内包されていると考えるといいです。英語で言えば『look at』です。

例文

Eu olhei para as árvores à distância.
私は遠くにある木々を見ました。


Mario olhou para a foto e sorriu.
マリオは写真を見て、微笑みました。

『olhar』は特定の物を『見て!』と促す場合にもよく使われます。

Olhe para essas pessoas!
それらの人たちを見てください


Olhe para mim quando falo com você!
話をするときは私を見てください。



『ver』:意図せず見る、目撃する

『ver』は『意図せず見た』とか『たまたま目撃した』という場合に使います。英語で言えば『see』に相当します。

以下例文

Eu vi o Mario na escola ontem.
私は昨日学校でマリオを見ました。


Você viu o lindo pôr do sol ontem?
昨日の美しい夕日を見ましたか?
José viu um homem interessante enquanto estava em São paulo.
ジョゼはサンパウロにいるときに、面白い男を見ました。

その他、『ver』は『動作』ではなく『事実』を述べる際や、『済んだ体験』などを述べる際にも使われます。

以下例文

Eu vi o Mario na festa. (マリオがいたという事実。行動、動作ではない)
私はフェスタでマリオを見ました。


Eu vi um bom filme ontem. (映画を見終えたという事実
私は昨日いい映画を見ました。
Eu estava assistindo TV quando você ligou. (テレビを見ていたという動作
あなたが電話してきたとき、私はテレビを見ていました。

また『ver』は『訪問する』だとか『会う』という意味で使われることも多いです。

Mario viu um médico ontem.
マリオが昨日、医者に行きました。


Maurício verá o gerente de marketing amanhã.
マウリシオは明日マーケティングマネージャーに会います。



『assistir』:(時間の経過とともに)見る

『assistir』は『進行中の何かを時間の経過とともに見る』という場合に使います。

以下例文

O que você esta assistindo na TV?
テレビで何を見ているんですか?


Assisti ao debate na TV.
私はその討論をテレビで見ました。

2つ目の例は討論全体をテレビで見たということで一定の時間見続けたわけなので『aasistir』を使います。

逆に一瞬だけ意識して見たなら『olhar』でもいいですし、たまたま目に入っただけなら『ver』でもいいのです。

このようにどの動詞を使うかにより微妙に意味が変わってくるので、知っておくといいでしょう。

以下の動画も分かりやすいですよ

youtu.be



まとめ

ポルトガル語の似ている動詞の違いについて解説しました。

今回は思いついたもののみ載せましたが、思い出したらまた追加します。