文と文の間において、話をつなぐ『順接』、反対のことを言い出す『逆接』、仮の場合を想定する『仮定』など、接続詞は重要です。
私自身、ポルトガル語で何かを話そうと思ったときに、ふと接続しが出てこなくて困ったことがありました。
よく使うものは限られているので、そういった意味の接続詞をひとつでも覚えておくいいです。
今回は、ポルトガル語の接続詞について超基本的なものから、『たまに使うから知っておいた方がいいよ』と感じたものをまとめましたので参考にしてみてください。
見出しは【ポルトガル語:意味】となっています。
超基本の接続詞
e:『~と』『そして』
『~と』『そして』と訳すもっとも一般的な接続詞
英語の『and』に相当。
他にも『逆接』や『結論』の意味もあるので確実に覚えます。
pois:『したがって』『それなら』『しかし』
『したがって』という『結論』の意味以外にも『順接』の『それなら』や『逆接』の『しかし』といった意味もあります。
詳細は別の記事で紹介しました。
ポルトガル語の『Pois』の使い方を解説。多様な意味や正しいカンマの打ち方を知ろう。 - ポルトガル語の頂
Está doente,não podendo,pois, viajar.
彼は病気でそれゆえに旅行に行けない
ou:『または』『それとも』
もっとも一般的な接続詞。
英語の『or』に相当します。
英語のように『さもないと』という使い方も出来ます。
Vá depressa,ou vai ser atrasado ao tempo.
急ぎなさい、さもないと時間に遅れますよ。
nem:『~も~もなく』
基本的には『~もない』という使い方の接続詞。
Não comi nem bebi.
食べることも飲むこともしませんでした。
enquanto:『~する間に』
『~する間に』という意味の接続詞。
Enquanto eu trabalho, fique quieto.
私が仕事をしている間、おとなしくしててね。
『enquanto』じゃなくて『quando』を用いても意味が通る場合が多いです。
また『~であるのに』という対立の意味で使われることもあります。
Eu trabalhava,enquanto ele dormia a sono solto.
彼はぐっすり眠っているのに、私は働いていた。
ちなみにこの文は『trabalhava:働いていた』は不完全過去形です。
よって『眠っていた:dormia』も不完全過去形。英語でいう『時制の一致』ですね。
como:『~のように』『~なので』
『como』は英語で言うと『how』ですが接続詞としても使われます。
接続詞としてよくあるのは『~のように』であり、もう一つは『~なので』です。
Viva como eu.
私のようにいきなさい。
Como chegou tarde,perdeu a aula.
彼は遅刻したので、授業に出られなかった。
こういった使い方の『como』は本当によく見かけますよ。
não só ~ mas também:『~だけでなく~もまた』
これも確実におさえておきたい表現。
英語の『not only ~ but also ~』と全く同じです。
Não só o livro mas também a revista chegaram hoje pelo correio
本だけでなく、雑誌も郵便局に今日届きました。
逆接の接続詞
逆接の接続詞は、ポルトガル語では結構あります。反復を避けて使うためにいくつか知っておくといいでしょう。
mas:『でも』
日本語の『でも』に近いニュアンス。
porém:『しかし』
日本語の『しかし』『けれども』に相当。
contudo:『しかしながら』
『しかしながら』『それでも』に相当
Esse sacrifício é penoso,contudo necessário.
その犠牲は痛ましい。けれども必要なものだ。
entretanto:『しかしながら』
『しかしながら』『けれども』という意味で使われます。
no entanto:『しかしながら』
『しかしながら』『その時に』という意味で使われます。
apesar de:『~にもかかわらず』
『~にもかかわらず』という意味。
英語の『in spite of ~ 』に相当。
Ele saiu de casa,apesar de chuva forte.
彼は強い雨にもかかわらず、出かけた
ちなみ『apesar disso』とすることで『それにもかかわらず』という意味になり、実用的ですよ。
todavia:『とはいえ』
『しかし』『とはいえ』『それでも』という意味で使用可。
não obstante~:『しかしながら』
『しかしながら』や『~にもかかわらず』という意味。
embora:『~であるけれども』
『たとえ~でも』『~であるけれども』という意味。
Ele continuou o exercício,embora cansado
彼は疲れていたが、練習を続けた。
『embora』はブラジル人が好んで使う単語です。『逆接』の接続詞としても使えるので覚えておきましょう。
結論の接続詞
por isso:『だから』
日本語の『だから』が一番近いと思います。
portanto:『したがって』
『それゆえに』『したがって』という意味。
『por isso』よりも少しかたいイメージ。
assim:『そういうわけで』
『assim』は口語でよく使われる便利な単語。
単体で接続詞としての意味は『そういうわけで』とか『したがって』です。
ただし、他の単語を組み合わせて以下のものもよく使われる印象があります。
ainda assim:『それでも』『しかしながら』
assim como~:『~と同様に』
assim que~:『~するとすぐに』
mesmo assim:『それでも』
Ele voou assim como o passaro.
彼は鳥のように空を飛んだ。
Mesmo assim você vai?
それでも行きますか?
『mesmo assim』は使いやすい熟語です。『mesmo』は英語の『just』に相当し『ちょうど』とか『まさに』という意味があります。
よって『assim』と組み合わせることで『まさにそんな感じでも』というところから『それでも』という意味で使えますよ。
por conseguinte:『その結果として』
『conseguinte』自体は『引き続く』『連続的な』という意味の形容詞ですが、『por』と使うことで『その結果として』、つまり『したがって』という意味で使います。
logo:『それゆえに』
『logo』は通常『すぐに』という意味の副詞ですが、単体で『それ故に』『だから』という接続詞にもなります。
以下のようなものもよく使われるイメージです。
logo que:『~するとすぐに』
logo apos~/depois~:『~のすぐ後に』
logo em seguida:『直後に』
Ela se escondeu logo que me viu.
彼女は私を見るとすぐに隠れた。
Logo em seguida, a explosão de gás aconteceu.
直後にガス爆発は起こった。
desta forma:『このように』
『このように』とか『そのように』とかポルトガル語でどう言うんだろう?と疑問に思っていた時期がありました。
『assim』とかでも使えますが、『desta forma』『dessa forma』という言い方もできます。
『desta forma』の場合、『desta』は『de + esta』から成っています。
『esta』は英語で言うと『this』、よって『これ』ですよね。
だから『~の』という意味の『de』と組み合わせることで『この』という意味になるんです。
dessa forma:『そのように』
『そのように』という意味でつかえます。
ou seja:『つまり』
『つまり』という意味でよく使います。
Ou seja,o que quero dizer é isto.
つまり私の言いたいことはこういうことです。
ちなみに『つまり』という他の言い方には『afinal』『quer dizer』『em resumo』などがありますが、口語では『ou seja』のほうが使われる印象です。
原因・理由の接続詞
porque:『なぜなら』
一般的な『原因・理由』の接続詞。
Estou cansado porque passei a note em claro ontem.
昨夜、徹夜したので私は疲れています。
já que + 直説法:『~であるので』
『já』は通常『すでに』とか『もう』と使われることが多いですが、接続詞としても用法もあります。
そのなかでも時々見かけるのが『já que~』です。
Já que todos foram embora, não há razão para ficarmos aqui.
みんな立ち去ったのだから、私たちがここに残る理由なんてないわ。
『Já』は『すでに』という意味なので、『que』以下のものは『すでに済んでいるから』というニュアンスですね。
または『もはや~なのだから』と訳すと分かりやすいです。
uma vez que ~:『~なので』
『~なので』にはこのような言い方も。
『~なので』『~したからには』という意味です。
Uma vez que ele me ligou, ele vai vir com certeza.
彼は電話してきたのだから、きっと来るだろう。
ニュアンス的には『~したからには』のほうが分かりやすい気がします。
というにも『uma vez』は直訳で『一度』です。
よって『一度は~したのだから』というイメージだと思われます。
dado que:『~であるので』
『dado』は『与える』という意味の動詞『dar』の過去分詞です。
『dado que + 直説法』:『~であるので』
『dado que + 接続法』:『~であるならば』
というように直説法と接続法で異なるので注意が必要。
visto que:『~なので』
『visto』は『見る』という意味の『ver』の過去分詞。
『~のゆえに』『~なので』『~だから』という意味で使えます。
その他に便利な接続詞
その他に口語などでもたまに使う接続詞を載せました。
sem que + 接続法:『~することなしに』
『~することなしに』という意味。
Quero resolver o problema sem que eu vá á bilioteca.
私は図書館に行かないで、問題を解決したいのです。
conforme:『~にしたがって』
文章などで時々見かけます。
『~に従って』とか『~によれば』という意味で使えます。
『comformar』がもともと『一致する』という意味がある動詞。
そこから来ていると思われます。
segundo~:『~にしたがって』
『~にしたがって』『~に応じて』『~の通りに』『~によれば』という意味。
Ele fez segundo foi mandado.
彼は命じられたとおりにした。
á medida que ~:『~するにつれて』
『~するにつれて』という意味。
á proporção que ~:『~するにしたがって』
『~するにしたがって』という意味。
a fim de que + 接続法:『~するために』
『~するために』という意味。
sempre que ~:『~するたびに』
『~のたびに』『~するときはいつも』という意味。
cada vez que ~:『~するたびに』
『sempre que』と同じで『~するたびに』という意味。
nem sempre ~:『いつも~とは限らない』
『いつも』という意味の『sempre』を否定語『nem』で否定することで『いつも~とはかぎらない』という意味で使えます。
これもなんて言えばいいかわからず困った記憶があります。
desde que:『~して以来』
英語でいうと『since ~』に相当します。
まとめ
ポルトガル語の基本から便利な接続詞までを紹介しました。
ほかにも無数に接続詞はありますが、まずはよく使うものを覚えましょう。自分の口に言って何回か使ってみれば早くマスターできますよ。
書き忘れがあれば、追加します。