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ポルトガル語由来の日本語27選!実はこんなにたくさんあるんです!

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ポルトガル語由来の日本語

ポルトガル語から日本語になった言葉はたくさんあります。

普段何気なく使っている言葉も実はポルトガル語由来だったりします。
「カルタ」とか「カステラ」とかはみんな知ってますよね。

そこで今回はポルトガル語から日本語になった言葉をまとめてみました。
ポルトガル語と日本語について少しだけ詳しくなりましょう。



ポルトガル語由来の日本語

五十音順に並べて、簡単に説明を補足しました。
なお、見出しは【日本語:ポルトガル語:ポルトガル語の読み】となっています。

おんぶ:ombro:オンブロ

ポルトガル語で「ombro」は「肩」という意味。確かにお互いの意味と発音も似ていますね。

カステラ:Castella:カステーラ

ポルトガル語の「Castella」から。イベリア半島にあったカスティーリャ王国に由来します。もともとカスティーリャ王国で作られた菓子という意味だったそうです。

かっぱ:capa:カッパ

ポルトガル語の「capa」は「コート」や「カバー」という意味。

かるた:carta:カルタ

ポルトガル語の「carta」は「手紙」とか「証書」に加え、「カード」という意味があります。もともとカルタは南蛮文化から日本に入ったカード遊びでした。

キャラメル:caramelo:カラメロ

ポルトガル語で「caramelo」は「飴」とか「カラメル」という意味があります。そのまんまですね。

キリシタン:cristão:クリスタゥン

cristãoは「キリスト教の~」という意味です。

コップ:copo:コッポ

「copo」は「コップ」とか「グラス」という意味です。ポルトガル語だけでなく、オランダ語がルーツであるという説もあります。

コロッケ:croquete:クロケッチ

ポルトガル語で「croquete」は「コロッケ」とか「ミートボール」という意味です。ただし、これについてはフランス語の「croquette」が語源とするほうが有力なようです。

金平糖:confeito:コンフェイト

ポルトガル語で「confeito」は「糖菓」とか「キャンデー」という意味があります。金平糖はカステラやボーロと一緒のポルトガルの宣教師から日本に伝わった南蛮菓子のひとつなんです。

サラダ:salada:サラダ

「salada」は「サラダ」という意味があります。
「サラダ」は英語由来だと思われやすいですが、実はポルトガル語由来です。ポルトガル語で「~ada」は過去分詞の接尾語に使われます(これは女性形ですが)。過去分詞なので「~された」という受け身の意味合いがあります。

さらにポルトガル語で「sal」は「塩」という意味です。よって「塩で味付けされたもの」みたいな意味で「salada」となったのです。

ちなみにブラジルでサラダを食べるときは「オリーブオイル」と「塩」というシンプルな味付けですが、ヘルシーで美味しいですよ。

シャボン:sabão:サバゥン

ポルトガル語で「sabão」は「石鹸」という意味があります。

じょうろ:Jarro:ジャホ

「jarro」は「水差し」とか「ジョッキ」という意味があります。

タバコ:tabaco:タバコ

「タバコ」はそのままですね。

タピオカ:tapioca:タピオカ

日本で大流行した「タピオカ」もポルトガル語の「tapioca」に由来します。

ちなみにタピオカの原材料である「キャッサバ」はポルトガル語やスペイン語では「マンジョッカ」といい、素揚げのようなものが一般的な家庭料理でよく出てきますよ。

チャルメラ:charamela:シャラメラ

「チャルメラ」はラーメンの印象があるかもしれませんが、元々はオーボエのような木管楽器です。やはりポルトガル語由来です。

てんぷら:tempero:テンペロ

「てんぷら」は鉄砲などと一緒にポルトガル人から日本に伝わった南蛮料理でした。その名前の由来となっているのはポルトガル語の「tempero」という言葉。「tempero」には「調味料」という意味があります。また動詞の「temperar」は「味付けをする」という意味があります。

バッテラ:bateira:バテイラ

私もびっくりでしたが、「バッテラ」も「bateira」というポルトガル語由来だそうです。「bateira」は「小舟」や「ボート」という意味です。「バッテラ」といったら、サバ寿司ですよね。これは「バッテラ」の形を「小舟」に見立ててこう呼ぶようになったんだとか。

パン:pão:パゥン

ポルトガル語の「pão」は「パン」という意味です。

リオデジャネイロにある「pão de açucar(パン・ジ・アスーカル)」の「pão」も同じ。 ちなみに「açucar」は「砂糖」ですので、あれは「砂糖パン」とか「菓子パン」という意味ですね。

ビードロ:vidro:ヴィドロ

ポルトガル語で「vidro」は「ガラス」とか「ガラス工芸品」という意味です。

ビスケット:biscoito:ビスコイト

ポルトガル語で「biscoito」は「ビスケット」とか「クッキー」という意味があります。 ただしこちらもフランス語由来とするほうが有力なようです。

ピンキリ:pinta:ピンタ

「ピンからキリまで」を意味する「ピンキリ」も実はポルトガル語由来だそうです。「ピン」の元になったポルトガル語の「pinta」は「点」という意味。それがカルタやサイコロの「1」の目を表すようになり、「はじめ」とか「最上」という意味で使われるようになりました。

「キリ」は諸説ありますが、ポルトガル語で「十字架」という意味の「cruz(クルス)」から来ているとも言われます。

フラスコ:frasco:フラスコ

ポルトガル語で「frasco」は「ガラスの小瓶」とか「フラスコ」そのままの意味で使います。

ぶらんこ:balanço:バランソ

ポルトガル語の「balanço」には「揺れ」や「振動」、または「ブランコ」などの意味があります。

ベランダ:varanda:ヴァランダ

「varanda」は「ベランダ」や「バルコニー」という意味です。

ボーロ:bolo:ボーロ

ポルトガル語で「bolo」は「ケーキ」という意味です。

ボタン:botão:ボタゥン

「botão」は「つぼみ」とか「ボタン」といった意味があります。

ミイラ:mirra:ミーハ

ポルトガル語で「mirra」は「没薬」とか「ミルラ」という意味があります。没薬やミルラとは植物のゴム樹脂を集めたもの。古代のエジプトではミイラを作るときの防腐剤として使われていました。ミルラは鎮痛作用や消炎作用も知られています。

なぜ日本にはポルトガル語由来の日本語が多いの?

大航海時代にポルトガル人が日本に来たときに伝えたからです。

もともと日本にあるものであればいいですが、新しいものだと呼び方が必要ですよね。そこでポルトガル人が使っていた呼び名がそのまま使われるようになり、定着したと思われます。

歴史の授業でよく聞く出来事としては次の2つでしょう。

・ポルトガル人が種子島に鉄砲を伝える(1543年)
・ポルトガル人宣教師のフランシスコ・ザビエルが日本でキリスト教を伝播(1549年)

ヨーロッパの大航海時代の話ですね。当時、スペインとポルトガルは競って海に出ました。
よく名前を聞くコロンブスやマゼランはスペインの援助を受けていました。インド航路を開いたヴァスコ・ダ・ガマもポルトガル人でした。

イエズス会の宣教師であったザビエルはスペインのナバラで生まれました。よって国籍は「スペイン人」ですが、「ポルトガル人」であるとも言われます。断言するのが難しいところなんですね。


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以上になります。