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ポルトガル語で『野菜』を意味する『verduras』と『legumes』の違いについて解説

ポルトガル語の野菜を意味する『verduras』『legumes』の使い分け
ポルトガル語の野菜を意味する『verduras』『legumes』の使い分け

ポルトガル語で『野菜』という意味の言葉は『verduras』『legumes』があります。

単語帳などでは結構『verdura』が載っていることが多いですが、ブラジルでは『legume』もよく使われます。

私もブラジルで『あれ?legumeのほうがよく使うじゃん』と思ったことがありました。

そこで今回は一体どういうときに『verduras』を使い、『legumes』を使うのかという違いについて解説します。



ポルトガル語で『野菜』を意味する『verduras』『legumes』の違いは?

端的に言うと以下のようになります。

『verduras』:葉や花、つぼみ、茎を食用とするもの
『legumes』:果物や種子部分を食用とするもの

つまりジャガイモとかニンジンとかは根なので、種ではありませんが『legumes』になり、レタスやキャベツのように葉っぱを食べるものは『verduras』に属します。

後でまとめて載せてますので参考に。

ただし『legumes』の中にはいくつかカテゴリがあり、分かりづらい原因となっています。

『legumes』とそのカテゴリには何が含まれるの?

『legumes』の形容詞である『leguminoso』とは『マメ科の』という意味なので、そのように連想すると分かりやすいです。

じゃがいも、にんじん、とうもろこし、トマトなどはいずれも『legumes』に含まれます。ただしそのカテゴリは『legumes』の中でも別々だったりします。

『legumes』の中にあるカテゴリ

『legumes』をカテゴリ別にみると次のようになります。

frutos(果物)

このカテゴリにはabóbora(カボチャ), berinjela(なす),chuchu(ハヤトウリ), tomate(トマト), pepino(キュウリ)など種子や果実を食用とする野菜です。

果物は、laranja(オレンジ), maçã(リンゴ) , banana(バナナ)のように甘いか、または柑橘系の風味を持つ食用果物を含みます。

raízes(根)

ここにはbatata(ジャガイモ),beterraba(ビート), cenoura(ニンジン) ,mandioca(キャッサバ)のように地下で育つ食用植物を含みます。

leguminosas(マメ科)

Feijão(フェイジョン), grão-de-bico(ひよこまめ), ervilha(えんどう) ,soja(大豆)などの豆類です。

cereais(穀物)

Arroz(稲), trigo(小麦), milho(トウモロコシ)など穀物が属します。

oleaginosas(採油植物)

castanha-de-caju(カシューナッツ), noz(くるみ), castanha-do-pará(ブラジルナッツ) amêndoas(アーモンド)などが属しています。

このようにしてみると『legumes』は非常に広範囲の野菜や穀物に対して使われていることが分かりますね。

主要な『legumes』の例まとめ

先述しましたが、以下のものは『legumes』になるのでまとめて記載します。

Amêndoas:アーモンド
Arroz:稲
Batata-inglesa:ジャガイモ
Beterraba:ビート
Castanha-de-caju:カシューナッツ
Castanha-do-pará:ブラジルナッツ
Cebola:玉ねぎ
Cenoura:にんじん
Ervilha:えんどう
Feijão:フェイジョン
Grão-de-bico:ひよこまめ
Mandioca:キャッサバ
Milho:トウモロコシ
Noz:くるみ
Soja:大豆
Trigo:小麦

ニンジン、ジャガイモ、玉ねぎなどはいずれも『legumes』です。

『verduras』って何?

『verduras』は葉っぱや花を食用とする植物です。『legumes』よりも単純な分類で大丈夫です。

また『hortaliça』もポルトガル語で『veruduras』に近い『野菜』という意味ですよ。

主要な『verduras』の例

『verduras』の主要なものは以下になります。
Acelga:フダンソウ
Agrião:クレソン
Alcachofra:チョウセンアザミ
Alface:レタス
Brácolis:ブロッコリー
Couve:ケール、キャベツ
Couve-flor:カリフラワー
Espinafre:ホウレンソウ

このようにしてみるとやっぱり少ないですね。

ブラジルで『legumes』のほうが良く聞くな~と思ったのは間違ってなかったようです。

まとめ

ポルトガル語の『verduras』と『legumes』の違いについて紹介しました。

日本語とはちょっと異なる分類なのでブラジルに行くときに知っておくと便利ですよ。

【ポルトガル語】意味が似ている動詞の違いをまとめて紹介。使いどころを正確にしよう。

ポルトガル語の類似の意味の動詞の違いを解説
ポルトガル語の類似の意味の動詞の違いを解説

ポルトガル語の辞書や単語帳で見ていると同じ意味で載っている動詞にたまに出会いますよね。

ポルトガル語学習者なら
『この動詞とこの動詞の違いは何なんだろう?』
『どういうときにつかい分けるんだろう?』

と疑問に思ったことがきっとあるはず。

そこで今回は、似ている意味の動詞の違いについてまとめてみました。

徐々に追加できればと考えています。



ポルトガル語の同じ意味の動詞の使い分けは?

『送る』という意味の『mandar』『enviar』

手紙や荷物、メールを『送る』という意味がある『mandar』『enviar』

『送る』という意味では特に違いはありません。

つまり

・mandar a mensagem(メッセージを送る)
・enviar a mensagem(メッセージを送る)

このようにどちらも使用可能です。メールやメッセージに対してだけでなく、荷物なども同様。

ただ、『mandar』は辞書などで見ると『~に命じる』というのが最初に出てきます。

その意味で『mandar』を使用することは結構あります。対して『enviar』に『命じる』という意味はありませんので、そこが大きな違い。

『mandamento』という名詞は『命令』だとか、宗教的な『戒律』という意味で使われるので結構強い印象があります。

大丈夫だと思いますが、単純に何かを送るという意味で使いたいときは『enviar』にしておけば問題ないでしょう。

以下例文

Eu mandei o filho fazer as tarefas
私は息子に課題をやるように指示しました。


Sua consciência lhe mandou parar.
彼の良心が彼にやめるように言った。
Eu mando encomendas pelo e-mail.
私はメールで注文を送ります。
Ele envia uma carta.
彼は手紙を送ります。

ちなみに『送る』という動詞には他にも『expedir』『remeter』などもありますよ。

『聞く』という意味の『ouvir』『escutar』

『ouvir』:なんとなく耳に入る
『escutar』:注意して聞く

これが主な違いです。

ちなみに『ouvido』は『聴覚』という意味の単語で、まさに『聴覚でとらえる』というニュアンスです。

対して『escutar』は耳で聞いた内容を『理解する』というニュアンスが含まれます。

よって日本語で『何を言っても右から左』と言えば単に『ouvir』しているということ。

以下例文

José frequentava as conferências e apenas ouvia o que os palestrantes tinham a dizer, sem escutar nada.
ジョゼは会議に参加しながら、話し手が話すのを耳にしていたが、聞いてはいなかった。

一言で言うと『ouvir』は『耳に入る』、『escutar』は『理解しながら聞く』と言ったところでしょう。


『終わる』という意味の『acabar』『terminar』『finalizar』

『終わる』という意味にもこの3単語がありますよね。

結論から言うと意味としては特に違いはありません。いずれも使用可能。

ただ、『acabar』『terminar』はよりフランクな表現で『finalizar』は少しフォーマルな、堅い印象のある言葉です。

また『acabar』には〝何かを終えてからまだそんなに時間がたっていない〟という意味が含まれます。

以下例文。

Eu acabei de limpar a casa.
家を掃除し終えました。(掃除したばかりです)


Eu terminei minha tarefa.
私の課題を終えました。
Eu finalizei as inscrições para o curso. (フォーマルな表現)
課程への登録を完了しました。

『acabar』は英語で言うと『just』を入れるようなものだと言われます。

I just ate breakfast.
Eu acabei de tomar café.
私はちょうど今カフェを終えたばかりです。

ちなみにブラジル人は何か終わった時に『acabou!』『終わりー!』という言い方を頻繁にしますよ。

最初は『ア』がほとんど聞こえなくて『カボウ!』と言っているように聞こえました。

『カボウ』ってどういう意味だろう?と思ってました(笑)。

『見る』という意味の『olhar』『ver』『assistir』

それぞれのニュアンスをまとめると以下のようになります。

『olhar』:注目してみる
『ver』:目に入る、意図せず目に映る
『assistir』:(時間の経過とともに)見る



『olhar』:注目してみる

『olhar』『何かに対して集中して見る』という意味です。そこには『探す』という意味が内包されていると考えるといいです。英語で言えば『look at』です。

例文

Eu olhei para as árvores à distância.
私は遠くにある木々を見ました。


Mario olhou para a foto e sorriu.
マリオは写真を見て、微笑みました。

『olhar』は特定の物を『見て!』と促す場合にもよく使われます。

Olhe para essas pessoas!
それらの人たちを見てください


Olhe para mim quando falo com você!
話をするときは私を見てください。



『ver』:意図せず見る、目撃する

『ver』は『意図せず見た』とか『たまたま目撃した』という場合に使います。英語で言えば『see』に相当します。

以下例文

Eu vi o Mario na escola ontem.
私は昨日学校でマリオを見ました。


Você viu o lindo pôr do sol ontem?
昨日の美しい夕日を見ましたか?
José viu um homem interessante enquanto estava em São paulo.
ジョゼはサンパウロにいるときに、面白い男を見ました。

その他、『ver』は『動作』ではなく『事実』を述べる際や、『済んだ体験』などを述べる際にも使われます。

以下例文

Eu vi o Mario na festa. (マリオがいたという事実。行動、動作ではない)
私はフェスタでマリオを見ました。


Eu vi um bom filme ontem. (映画を見終えたという事実
私は昨日いい映画を見ました。
Eu estava assistindo TV quando você ligou. (テレビを見ていたという動作
あなたが電話してきたとき、私はテレビを見ていました。

また『ver』は『訪問する』だとか『会う』という意味で使われることも多いです。

Mario viu um médico ontem.
マリオが昨日、医者に行きました。


Maurício verá o gerente de marketing amanhã.
マウリシオは明日マーケティングマネージャーに会います。



『assistir』:(時間の経過とともに)見る

『assistir』は『進行中の何かを時間の経過とともに見る』という場合に使います。

以下例文

O que você esta assistindo na TV?
テレビで何を見ているんですか?


Assisti ao debate na TV.
私はその討論をテレビで見ました。

2つ目の例は討論全体をテレビで見たということで一定の時間見続けたわけなので『aasistir』を使います。

逆に一瞬だけ意識して見たなら『olhar』でもいいですし、たまたま目に入っただけなら『ver』でもいいのです。

このようにどの動詞を使うかにより微妙に意味が変わってくるので、知っておくといいでしょう。

以下の動画も分かりやすいですよ

youtu.be



まとめ

ポルトガル語の似ている動詞の違いについて解説しました。

今回は思いついたもののみ載せましたが、思い出したらまた追加します。

ポルトガル語の『poder』『conseguir』の違いを少しだけ詳しく解説します。

ポルトガル語『poder』『conseguir』の違い
ポルトガル語『poder』『conseguir』の違い

(この記事は短い記事です)

ポルトガル語の『~できる』と言う代表的な単語は『poder』『conseguir』です。

学習を始めて最初のほうはどっちを使えばいいか、分からなくなることがありますよね。

そこで今回は『poder』と『conseguir』の違いについて、解説します。



『poder』と『conseguir』の違い

基本的には

『poder』:状況的にできる
『conseguir』:なんとかしてできる。頑張ってできる

という風に理解すれば問題ないです。

以下例文

Eu posso correr 10 km.
Eu consigo correr 10km.
私は10km走ることができます。


Eu não posso ir às compras hoje porque ainda tenho muito trabalho.
Eu não consigo ir às compras hoje porque ainda tenho muito trabalho.
今日はまだたくさん仕事が残っているので買い物に行けません。

上記の例では、いずれも『conseguir』を使うほうが自然です。

二つ目の例文では、『まだ仕事が残っているから』という『状況的にできない』という意味に思いますが、口語では『conseguir』のほうが使うようです。

ただ、『poder』でも意味は通じるでしょう。

『poder』は『許可』や『禁止』で使う

もっと一般的な『poder』の使い方には、『許可』を求める時と『禁止』を提示する時があります。

『許可』の例

Posso entrar?
入ってもいいですか?


Posso sair mais tarde hoje?
今日はもっと後で外出してもいいですか?

英語で言えば『May I ~?』とか『Can I ~?』に相当します。


『禁止』の例

Você não pode fumar aqui.
あなたはここでたばこを吸ってはいけません。


Mario não pode dirigir porque ainda não tem 17 anos.
マリオはまだ17歳ではないので、運転できません。

これはいずれも『許可されていない』という意味です。

『conseguir』には『許可』や『禁止』の用法はありません。

目標を『達成する』という意味の『conseguir』

辞書で調べると『conseguir』にはそもそも『達成する』とか『成功する』という意味がありますよね。

以下例文

Maurício conseguiu o emprego que queria.
マウリシオは希望していた仕事を得ました。


Martin finalmente conseguiu publicar seu livro.
マルティンはついに本を出版しました。

『poder』には『達成する』という意味合いはありませんので、この場合は使えません。

微妙なニュアンスにより異なることも

『poder』と『conseguir』のどちらを使うかで潜在的な意味が異なってくる場合もあるので注意が必要です。

Mario não pode dirigir porque ainda não tem 17 anos.
マリオは17歳ではないので運転できません。

この例では『poder』を使っているので、『許可』がないという意味です。

では次はどうでしょう。

Mario não consegue dirigir ainda, pois nunca aprendeu.
マリオは習ったことがないので運転できません。

この文では『conseguir』を使っているので、マリオは運転をする『能力』や『技量』が不足していることを表しています。

すると次にような文もあり得ます。

Mario consegue dirigir, mas não pode porque ainda não tem carteira.
マリオは運転できます。しかし、まだ免許がないので出来ません。

運転する能力はあっても、許可がないためできないという文です。ちなみにこの時の『conseguir』は『saber』動詞を使ってもいいです。

Mario sabe dirigir, mas não pode porque ainda não tem carteira. マリオは運転できます。しかし、まだ免許がないので出来ません。

ニュアンス的には『マリオは運転の仕方は知っています』となります。

まとめ

ポルトガル語『poder』と『conseguir』の違いについてみてきました。

基本的には

『poder』:許可があれば状況的にできる
『conseguir』:何とかしてできる。能力的にできる

となります。

ただ、『poder』でも『能力的にできるとき』に使うこともあり、完全に住み分けができるというわけでもありません。

ポルトガル語の否定語まとめ。使い方、例文と一緒に紹介。

ポルトガル語の否定語まとめ
ポルトガル語の否定語まとめ

ポルトガル語にも否定表現の際に使われる否定語およびがいくつかあります。

あまり使っていないとそういえばこんなのあったなと忘れてしまうので、今回一挙にまとめました。



ポルトガル語の否定語まとめ

não:『~ない』

もっとも一般的な否定語です。

英語の『not』に相当します。これはついては特に説明は不要ですね。

nem:『~さえない』

『nem』も確実におさえておきたい否定語です。

『nem』には『副詞』『接続詞』としての使い方があります。

ただ私としては『nem』の意味を考えるときに以下の3つで理解しておくと分かりやすいと考えています。

① ~も~もなく(接続詞)
② nãoよりもつよい否定(副詞)
③ ~さえない、~もない(副詞)

まず①は接続詞です。接続詞『e』の反対の役割を果たすと考えます。つまり『e não』と置き換えられます。

②③は本質的には同じです。しかし③の『~さえない』『~もない』と訳しにくい時もあるので②としています。

以下例文

① Eu não comi nem bebi.
私は飲むことも食べることもしなかった


Nem me fale nisso.
それについては私に話さないでください。
③ Ele não apareceu nem para pagar.
彼は支払いの為に現れることさえしませんでした。

①は『nem』を『e não』としても意味が通りますよね。

②は『nem』を『não』にしても同じ意味です。

③は『~さえ~ない』と訳しています。

これが『nem』の基本です。

sem:『~無しで』

『sem』は『~無しで』と訳します。

英語では『without』に相当し、とても便利な単語です。

『sem』の後にくるものは①名詞でも②動詞でもいいです。動詞の場合は不定詞の働きになります。つまり原形です。

① A prefeitura ajudou famílias sem casas.
市役所は家のない家族を助けた。


② Eu trabalhava sem receber.
私は給料をもらわずに働いていた。



ninguém:『誰も~ない』

『ninguém』は人に対して用い、『誰も~ない』という意味の否定語です。

『だれか』という意味の『alguém』に『não』を付けることで、つまり『não alguém』から『ninguém』となったと思われます。

以下例文

Não tem ninguém aqui?
ここにはだれもいませんか?


Ninguém vem hoje.
今日は誰もこない。

ポイントとしては、否定語が後ろに置かれる場合は、先頭に『não』が必要な点です。

これは他の否定語についても同じことが言えます。

つまり後者の文を書き換えると『Não vem ninguém hoje.』となります。

nenhum/nenhuma:『一つの~もない』

『nenhum』は『一つの~もない』という意味です。

『não』+『algum』から『nenhum』となっています。

Não tem nenhum amigo.
私は一人も友達がいない。


A culpa dele é nenhuma
彼の過失は全くない

先の文のように『人』に対してもつかえますし、後の文のように目的語にもなります。

『nenhum』『nenhuma』とある通り、男性形と女性形をとります。例文では『amigo』が男性名詞なので『nenhum』となり、『culpa』は女性名詞なので『nenhuma』となっています。

nada:『何も~ない』

『nada』は『何も~ない』という否定語です。

英語の『nothing』にあたります。

Você nada sabe. (= você não sabe nada.)
あなたは何も知らない。


Não tem nada de novo.
何も新しいことはない。

下記のようなものも日常会話でたまに使いますよ。

・Quase nada(ほとんどない)
・Nada mau(悪くない)



tampouco:『~もまた~ない』

『tampouco』は『~もまた~ない』という意味の否定語です。

書き換えると『também não』となります。

Eu não gosto de laranja, tampouco de melancia.
私はオレンジが好きではなく、スイカも好きではありません。


Eu detesto música eletrônica, tampouco vou aos festivais.
私は電子音が嫌いなので、フェスにもいきません。

単純に『nem』と同じと考えて問題ありません。従って一文目は

Eu não gosto de laranja, tampouco de melancia.
Eu não gosto de laranja, também não de melancia.
Eu não gosto de laranja, nem de melancia.

と書き換えてもほぼ問題ないでしょう。

nunca:『決して~ない』

『nunca』は『決して~ない』という意味の否定語です。

英語の『never』に相当します。

時制によりどういう意味になるか見てみると以下のようになります。

現在形:『決して~しない』『絶対に~しない』
過去形:『一度も~したことがない』
未来形:『決して~しない』『二度と~しない』

以下例文。

Nossa amizade nunca muda.(現在)
私たちの友情は決して変わりません。


Eu nunca foi ao brasil.(過去)
私は一度もブラジルに行ったことがありません。
Você nunca comeu o churrasco?(過去)
あなたはシュラスコを食べたことがないんですか?
Eu nunca farei isso de novo.(未来)
私は二度とそんなことしません。



jamais:『決して~ない』

『jamais』も『決して~ない』という意味です。

『nunca』と同じですね。

Jamais farei tal bobagem de novo.
私は二度とそんな馬鹿なことはしません。


Jamais irei ao seu casamento.
私は決してあなたの結婚式にはいきません。

いずれも『nunca』と書き換えても問題ありません。

『nunca』『jamais』って何が違うの?

同じ意味なら『nunca』と『jamais』は何が違うのか気になりますよね。

圧倒的に見かけることが多いのは『nunca』でしょう。よって『nunca』のほうが一般的だと言えます。

またポルトガル語のサイトなどでは『jamais』はより文学的、詩的(literário / poético)な表現だとありました。

よって基本的には『nunca』を使えばいいです。

ちょっとカッコつけたいときは『jamais』を使いましょう。

否定語になる副詞句

他にも否定語になる副詞句が存在します。

以下その例

・de forma alguma
・de maneira alguma
・de modo nenhum
・de jeito nenhum
・de forma nenhuma
・de maneira nenhuma
Etc...

これらはいずれも『決して~ない』という意味になります。

形が少しずつ異なるだけでどれも同じと考えたらいいです。

例文

De maneira alguma eu aceitarei esta proposta.
この提案は決して受け入れられません。


Isso não é verdade, de jeito nenhum.
それは決して真実ではありません。
Eu não culpo de forma nenhuma a Presidente do brasil
わたしは決してブラジル大統領を非難しません。



まとめ

ポルトガル語の否定語について紹介しました。

ほかにもあるかもしれませんが、このくらいを覚えておけば、十分でしょう。


ポルトガル語の【仮定法】まとめ。過去、現在、未来に対する仮定法をしっかり理解しよう

ポルトガル語の仮定法
ポルトガル語の仮定法

今回はポルトガル語の仮定法についてです。

日常生活においても仮定法を使った表現はよく使いますよね。よってポルトガル語学習者はしっかりマスターしたいところ。

特に『現在の事実に対する仮定』参照する参考書などによって説明が微妙に異なっていることがあり、注意が必要です。



ポルトガル語の仮定法

仮定法とは『もし~ならば、~だろう』とする文法ですね。

英語で使う『if』の代わりにポルトガル語では『se』を使います。

基本的に仮定法は以下のような構造です。

条件節:接続法
帰結節(主節):直説法


Se tivesse muito dinheiro, compraria o carro.
もしお金がたくさんあったら、車を買うんだけどなぁ。

この文で言うと前半が条件節で後半が帰結節です。

仮定法は『現在』『過去』『過去完了』『未来』の4つに大別すると分かりやすいです。

これは参考書などによって説明が違っていたりするので、あくまで参考としてください。

この4つと条件節、帰結節の構成を表にすると以下の通り。

仮定法 条件節 帰結節
仮定法現在 se + 接続法過去形 直説法不完全過去形 or 過去未来形
仮定法過去 se + 接続法過去形 直説法不完全過去形 or 過去未来形
仮定法過去完了 se + 接続法過去完了形 直説法過去未来完了形
仮定法未来 se + 接続法未来形 直説法未来形


ここで『仮定法現在』の条件節は接続法過去形としていますが、特にネット上には『接続法未来形』にしているものがあります。

うーん、間違ってないと思うのですが、それだと未来になると思うんですよね。

例えば日本語で

・もしお金があったら、車を買うんだけどなぁ
・もしお金があれば、車を買うんだけどなぁ

この2文はほぼ同じ意味ですよね。しかし、前者の条件節は過去形、後者は現在形です。

ただし、ポルトガル語の仮定法の条件節で『接続法現在形』は用いません。

理由は不明ですが、文法的に使いません。これは重要です。

そうなると『仮定法現在』の条件節は『接続法過去形』にするのが自然だと私は思います。

そのように書いてある参考書もあります。

前置きが長くなりましたが、具体的に内容を見ていきましょう。

現在の事実に対する仮定

現在の事実に対する仮定は『もし~ならば、~だろう』という意味です。

ポルトガル語の構成は

条件節:『se』+ 『接続法過去形』
帰結節:直説法不完全過去形 or 過去未来形

となります。

この場合、帰結節は不完全過去形だったり、過去未来形だったりします。これはどちらを使っても問題ありません。

以下例文

Se eu fosse ao Brasil,visitava a praia de Rio de janeiro.
もしブラジルへ行ったら、私はリオデジャネイロのビーチに行くんだけどなぁ。


Se eu estivesse de boa saúde, fazia exercício todos os dias.
もし私が健康だったら、毎日練習するのだが。

いずれも、条件節は接続法過去形であり、日本語での『~だった』という過去形に訳していますが、実際は『現在そうではない』ということを示しているので、これは『現在の事実に対する仮定』なのです。

帰結節は過去未来形でもいいので、次のようにも書けます。

Se eu fosse ao Brasil,visitaria a praia de Rio de janeiro.
もしブラジルへ行ったら、私はリオデジャネイロのビーチに行くんだけどなぁ。

不完全過去形でも過去未来形でもいい理由ははっきりとは分かりませんが、おそらく両者とも『線の過去』だからです。

すなわち『過去のある時点から現在まで含む過去のどこか』を示しているので現在も含んでいるのです。

過去の事実に対する仮定

過去の事実に対する仮定は『もし~だったならば、~していただろう』という意味になります。

構成は

条件節:『se』+ 『接続法過去形』
帰結節:直説法不完全過去形 or 過去未来形

となります。

あれ?と思いませんか。これさっきの『現在』と同じですよね。

そうです。同じなんです。以下例文。

Se eu tivesse bastante dinheiro,comprava aquele carro.
もし私が十分お金を持っていたならば、あの車を買っていただろう。


Se ele tivesse mais força,passava prova.
もし彼がもっと努力していたならば、試験に受かっていただろう。

よく見ると帰結節の日本語訳が変わっているだけで、構造は『現在』と同じです。

つまり文脈や経緯から読み足らないといけないということです。

しかし、帰結節が過去になることを明確にしたいのであれば、次に紹介するように仮定法過去完了形を使うと良いでしょう。

仮定法過去完了形

仮定法過去完了形は『もし~だったならば、~してしまっていただろうに』という意味になります。

このようにしたい場合は

条件節:『se』+ 『接続法過去完了形』
帰結節:『直説法過去未来完了形』

とします。ややこしいですね。

以下例文。

Se eu tivesse tido bastante dinheiro, teria comprado aquele carro.
もし、十分お金を持っていたら、あの車を買ってしまっていただろうに。


Se ele tivesse tido mais força,teria passado prova.
もし彼がもっと努力していたならば、試験に受かってしまっていただろうに。

条件節は完了形なので、『ter』動詞が追加されます。それを接続法過去形にします。

さらにもともと『ter』動詞が入っていたので、過去分詞にすると『tido』というあまり見かけない形になります。

ポルトガル語の文章などでは時々こういう表現も見かけますよ。

帰結節も完了形ですので、『ter』動詞を入れて過去未来形なので『teria』となるのです。

よく慣らさないと非常に難しいです。

また、いずれも意味としては、『過去に対する事実』と大きく違いません。

ただし、帰結節の出来事が過去のある時点で完結していることを強調できる点がニュアンス的に少し違いますね。

ちなみに仮定法完了形では、帰結節は直接法過去未来形のほうが一般的な印象です。

未来の事実に対する仮定

未来の事実に対する仮定は『(将来的に)もし~ならば、~するだろう』という意味になります。

このようにしたい場合は

条件節:『se』+ 『接続法未来形』
帰結節:『直説法未来形』

とします。

以下例文。

Se você quiser, eu irei.
もしあなたが望むなら、私は行きます。


Se fizer sol amanhã, iremos à praia.
もし明日晴れるなら、私たちはビーチに行くでしょう。

『se fizer~(~するなら)』『se tiver~(~があるなら)』『se quiser~(~をのぞむなら)』こういった表現はよく使うので何度も言って、しっかり覚えておくといいですよ。



単に条件の時は接続法を用いない?

仮定法についての説明を見るとこのように書いてあるものが多いです。

仮定を含まない単なる条件節の時は接続法を用いない。

以下例文

Se você sai da casa, eu também vou.
もし、あなたが出かけるなら、私も行きます。


Se você saísse, eu também ia.
もし、あなたが出かけるならば、私も行くんですけどね。

前者は、ただ条件を提示しているだけなので接続法は用いていません。

この場合はたとえ英語の『if』に相当する『se』を使っていても、条件節も帰結節も『直説法現在形』となります。

うーん。分かりづらいですね。

ただ日本語訳をよく見比べるとそのニュアンスに違いがあるのが分かります。

前者は『行くかどうかわからないけど』というのではなく『あなたが行くのなら、私も行きます』という単なる事実であるのに対し、後者は『行くかどうかわからないけど、行くんだったら』というニュアンスです。

個人的な見解ですが、接続法は仮定や願望、心の中で思ったことなどを述べる場合に用いるものなので『確度が低い』ものだと考えられます。

よって後者の文は、行かない確率の方が高いイメージです。

とはいえ、ここで言いたいのはそういうことではありません。

接続法を使うかどうかはこれだけ微妙な違いしかないので、どちらを使えばいいかわからないときは別に無理して接続法を使わなくても問題ないということです。

口語では問題なく通じますよ。

まとめ

ポルトガル語の仮定法について解説しました。

まとめると

・仮定法現在
・仮定法過去
・仮定法過去完了
・仮定法未来

の4つがありますので、正確に理解して使えるようにしましょう。


ポルトガル語【直説法未来形】まとめ。基本から応用までまとめて解説。


『~します』『~するつもりです』という未来形はポルトガル語でもよく使います。

英語では『be動詞+ing』や『will ~』というようにポルトガル語にも2種類の未来形の作り方があります。

そこで今回は未来形の応用も含めてまとめて紹介したいと思います。

ポルトガル語の直説法未来形まとめ
ポルトガル語の直説法未来形まとめ



ポルトガル語の直説法未来形

ポルトガル語の未来形の作り方には次の2つがあります。

①『ir』動詞+動詞の原形
② 動詞の直説法未来形を使う


ir動詞+動詞の原形

『行く』という意味の『ir』動詞の後に動詞の原形を置くことで『~するつもりです』という意味になります。

この用法で使う『ir』動詞は基本的に直説法現在形を使います。活用は下表のとおり。

主語 ir動詞の活用
eu vou
você, ele, ela vai
nós vamos
vocês, eles, elas vão


ちなみに『~するつもりです』という時制は『現在』ですよね。

もしこれを過去形にしたかったらどのようにするでしょうか。

つまり『~するつもりでした』としたい場合です。

英語だと『I was going to ~』とか『I was supposed to ~ 』などを使いますよね。

同じように考えると『ir』動詞の完全過去形『foi』を使って、『foi + 動詞の原形』かと思いますが、あまり見かけません。

むしろ『ir』動詞の不完全過去形の『ia』を使って『ia + 動詞の原形』、つまり『irの不完全過去形 + 動詞の原形』という表現は時々見かけます。

有名なパウロ・コエーリョの『アルケミスト』の中では、

Ela nunca ia saber a diferença,porque não sabia ler livros.

という一節が出てきます。

しかし、これを訳すと『彼女は本が読めなかったので、その違いを知ることは決してなかった』という感じになると思います。

『~するつもりでした』というよりは単純に『過去未来形』のような意味合いで使用されているんですね。

従って『~するつもりでした』とピンポイントで言いたい場合は『pretender』を使うといいでしょう。

『pretender』には実は不定詞で『~するつもりである』という意味があります。

Eu pretendi estudar inglês ontem.
私は昨日英語を勉強するつもりでした

という風に使えますよ。

動詞の直説法未来形を使う

もう一つ、メジャーな未来形の作り方が動詞の活用で『直説法未来形』を使用するというものです。

直説法未来形の活用の規則は以下の通り。

主語 -ar動詞、-er動詞、-ir動詞、例)falarの場合 -zerで終わる動詞、例)fazer
eu falarei farei
você, ele, ela falará fará
nós falaremos faremos
vocês, eles, elas falarão farão


ここでポイントは、2列目にあるようにほとんどの動詞は原型にプラスして語尾を付ける、という点です。

また『fazer』『dizer』『trazer』のような『-zer』で終わる動詞は『ze』をとって右列のようにします。

このルールさえ覚えれば、どんな動詞でも直説法未来形の活用形が分かるでしょう。

ちなみに口語では『ir + 動詞の原形』を使うこと圧倒的に多いです。

直説法未来形の例文

幾つか例文を以下に載せました。参考にしてみてください。

Eu vou fazer um bolo amanhã.
Eu farei um bolo amanhã.
私は明日、ケーキを作るつもりです。


Você vai gostar de praia de Rio de janeiro.
Você gostará de praia de Rio de janeiro.
あなたはリオデジャネイロのビーチを気に入るでしょう。
Nesta viagem nós vamos conhecer Recife.
Nesta viagem nós conheceremos Recife.
この旅行で私たちはレシフェを見るつもりです。
Vocês vão partir ás sete horas de São paulo?
Vocês partirem ás sete horas de São paulo?
あなたたちは、サンパウロを7時に出発するつもりですか?

特に最初の例文にある『fazer』の未来形『farei』は、『falar』の完全過去形『falei』と発音的によく似ていて、瞬時に聞き分けることは困難です。

よって口語では、『ir』動詞を使ったほうが分かりやすいと言えるでしょう。

直説法未来形の応用

基本的な直説法未来形はすでに載せましたが、未来形には次のような使い方もありますので一緒に載せることにします。

未来進行形

未来進行形は『~しているだろう』という意味になります。以下例文。

Eu estarei esperando por você quando você virá.
あなたが来るとき、私はあなたを待っているでしょう。

ちなみにこれをもし、普通の未来形にすると以下のようになります。

Eu esperarei por você quando você virá.

これでも意味的には問題ありません。

ただ一文目のようにすることで、『あなた』が来るときにはすでに私は『待っている』状態であり、そこには『継続』の意味合いが付加されています。

もう一つ例を挙げます。

Eu farei horas extra ate nove amanhã.
私は明日、9時まで残業するつもりです。


Eu estarei fazendo horas extra ate nove amanhã.
私は明日、9時まで残業しているでしょう。

一文目は意味合いは『意志』『推測』であるのに対し、二文目は『確定的な未来』及び『継続』が強いのが分かります。

このように微妙なニュアンスの違いを表現する為には『未来進行形』も時には必要なんですね。

未来完了形

未来完了形はその名のごとく、未来のある時点までに『~してしまっているでしょう』という意味になります。

どうやって未来完了形にするかと言うと英語と同じです。

『未来形』+『完了形』です。『未来形』には直説法未来形の活用形にし、『完了形』は『ter動詞 + 過去分詞』ですね。

以下、例文。

Eu terei acabado minha tarefa quando você virá.
あなたが来る頃には私の課題も終わっているでしょう。

となります。

ちなみにこれを単純な未来形にした場合、

Eu vou acabar minha tarefa quando você virá.
あなたが来る頃には、私の課題も終わるでしょう。

となります。これだと課題が終わるのは、あなたが来るのと同じくらいの時間帯に感じます。

しかし、未来完了形の場合は、あなたが来るまでには課題が終わっているはずだということを強調しているのでやはりニュアンスは異なります。

未来形の受動態

未来形の受動態は『~されるでしょう』という意味になります。

以下例文

Eu serei demitido amanhã.
Eu vou ser demitido amanhã.
私は明日解雇されるでしょう。

『未来完了形』と『未来進行形』は『直説法未来形』の活用形を使用したほうがベターですが、未来の受動態は『ir』動詞を使用しても遜色ない印象です。

その場合は『ir動詞 + ser + 過去分詞』となりますね。

まとめ

ポルトガル語の直説法未来形について紹介しました。未来形の作り方は

①『ir』動詞 + 動詞の原形
② 動詞の直説法未来形を使う

ということになります。

またそれ以外で未来形を使用するのは

・未来進行形
・未来完了形
・未来形の受動態

などがありますので、使いこなせれば表現力はアップするでしょう。

ポルトガル語の単語『sequer』の使い方。2つの意味を知っておけばほとんど完璧です。

こんにちは。(この記事は短いです)

今日はポルトガル語の「sequer」という単語の使い方について紹介しようと思います。

意味は単純ですが、ちょっと分かりづらい部分があり、調べてみました。結果、私自身理解できていなかった部分がよくわかり満足でした。

「sequer」という単語の使い方を大別すると次の2つです。

① 単体で『すくなくとも』『せめて』という意味
② 否定語と共に使い『~すらない』という意味

この二つで理解すればよさそうです。

ただし、実は②の用法に落とし穴があります。

ポルトガル語の文法的には『nem』などの否定語と共に使うのが正解ですが、最近は単体でも否定の意味で用いることがあるとのこと。

言語というものも常に変化していくので仕方がないのでしょう。

ポルトガル語『sequer』の使い方
ポルトガル語『sequer』の使い方



『すくなくとも』『せめて』という意味の『sequer』

これが本来の『sequer』の意味です。

ちなみに『すくなくとも』『せめて』はポルトガル語では『ao menos』とか『pelo menos』というほうが一般的。

この用法では『sequer』を否定の意味で用いていません。以下例文。

Eu teria feito tudo, caso ela me tivesse dado sequer um pingo de atenção.
彼女が私に少しの注意でも払っていれば、私はなんでもしたでしょう。

この文の前半は『ter』動詞の過去未来形『teria』を使った完了形なので少し難しいです。

後半の文では、否定語はなく『sequer』が使われています。

後半部分を正確に訳すと『彼女が私に少なくともほんのわずかの注意を払っていれば』という意味になりますね。

否定語と共に使い『~すらない』という意味の『sequer』

『sequer』を否定の意味で使用する場合は、以下のような否定語と一緒に用いるのが文法的には正しいです。

・não
・nem
・sem
・nunca
Etc...

次にいくつか例文を載せました。

O Juiz nem sequer mencionou tal incongruência.
裁判官はそのような不一致について言及すらしませんでした。


Ela não disse sequer uma palavra.
彼女は一言も言いませんでした。
Queria ficar rico sem sequer trabalhar um dia.
いつか働くこともないくらい裕福になりたいのですが。

このように『~すらない』とか『~もない』という意味で使っているのが分かります。

ちなみに『~もない』という意味では『nem』のほうが良く使うと思いますし、2文目などは『sequer』を『nem』にしても全く同じ文にできるでしょう。

Ela não disse nem uma palavra.
彼女は一言も言いませんでした。

こちらの方が一般的です。

口語などでは否定語無しで用いられることも

これが私が混乱した理由の一つです。

『sequer』を否定で用いるときは否定語と一緒に、というのがルールではありますが、最近は、特に口語では『sequer』だけでも否定語として作用するようです。

使われる機会が増えるほど人々の認識も変わってくるので、辞書などにも載るようになってきている、というような記述もブラジルのサイトでは見受けられました。

従って下記のような

Ele estava tão chateado que sequer falou comigo.
彼はとても怒っていて、私に話しかけることすらしませんでした。


Sequer quero saber o que aconteceu. Estou cansada de confusões.
何が起こったのか知りたくもありません。 私はこの混乱にうんざりしています。
Devido à doença, minha avó sequer se lembrava de mim.
病気のため、祖母は私を覚えてすらいませんでした。

となります。これらは本来『nem sequer』とすべきですが、別に間違っているとは認識されないようです。

まとめ

『sequer』の使い方には以下の二つがあります。

①『少なくとも』『せめて』
②『~すらない』『~もない』

②の意味は本来否定語と共に用いますが、最近は単体でも可能ということで、基本的にこの2つの意味があるという風に認識しておけばいいのかなと考えます。

ポルトガル語で『どうした?』『何かあった?』の言い方6つ。普段の会話でも使うので知っておいた方がいい。

日本語で『どうした?』とか『なんかあったの?』ということは結構あるのですが、外国語だととっさに出てこないですよね。

日常会話でよく使う表現ほど、灯台下暗しで意外に言えなかったりします。

私も最初、ポルトガル語で分からなくてもどかしい思いをしました。

そこで今回はポルトガル語で『どうした?』『何かあったの?』という言い方をいくつか紹介します。

ブラジルに行くなら知っておいて損はないでしょう。

見出しは【ポルトガル語:読み方】となっています。

ポルトガル語で『どうした?』『何があった?』
ポルトガル語で『どうした?』『何があった?』



ポルトガル語で『どうした?』『なんかあった?』の言い方

O que foi ?:『オケ フォイ?』

もっとも一般的な『どうした?』言い方です。

ブラジル人もよく使いますので普通に通じるはずです。

『foi?』は『ser』動詞の完全過去形ですね。日本語の『どうした?』というのも改めて考えると過去形です。

よって同じように考えればいいわけです。

O que aconteceu ? :『オケ アコンテセウ?』

直訳すると『何か起こった?』となります。

『何があった?』という意味で使えます。

『aconteceu』は『起こる』という意味の動詞『acontecer』の完全過去形です。

『起こる』『起きる』という意味でよく使うのでしっかりおさえておきましょう。

ちなみに『起こる』という単語には『ocorrer』もありますが、この意味では『acontecer』のほうがよく使う印象です。

例えば、この場にいない第三者に対して『何があったんだろう?』と言いたい場合には次のように言えますよ。

O que será que aconteceu com ele?
彼はどうしたのだろう?


Aconteceu alguma coisa ? :『アコンテセウ アウグマ コイザ?』

直訳すると『何か起こった?』となります。

『alguma coisa』は『何か』という意味でよく使うので重要熟語です。

肯定文でも疑問文でも使えるので英語の『something』『anything』両方の意味になります。

O que houve ? :『オ ケ オウヴィ?』

直訳すると『何があった?』です。

『houve』は『起こる』とか『存在する』という意味の『haver』動詞の完全過去形です。

Qual é a problema ? :『クアウ エ ア プロブレマ?』

直訳すると『何が問題だ?』となります。

E daí, qual é o problema?
それがどうしたのですか?


Como foi ? :『コモ フォイ?』

直訳すると『どうだった?』となります。

『どうした?』とは少し違いますが、例えば子供が試験に臨んでその手ごたえが『どんな感じだった?』と訊きたい場合にはこれは使えます。

『como』は英語で言うと『how』ですのでまさに『どんな具合だった?』というニュアンスになりますよ。

Como foi aquele filme?
あの映画はどうだった?


まとめ

ポルトガル語の『どうした?』『なんかあった?』について紹介しました。

ブラジルに行く予定の人は事前に少しでも知っておきましょう。

ポルトガル語で『静かにして』『うるさい』『黙れ』の言い方10選。

となりに住んでいるブラジル人がうるさくて困っている、、、そういうこともあると思います。

ポルトガル語で『静かにしろ』にはいくつか言い方があり、中には強い表現もあるので使う際は注意が必要。

今回はポルトガル語で『うるさい』『静かにして』『黙れ!』などの言い方をいくつか紹介します。

見出しは【ポルトガル語:読み方】です。

ちなみに後のほうに行くほど強いイメージですのであまり人には使わないようにしましょう。

ポルトガル語で『うるさい』『だまれ』の言い方
ポルトガル語で『うるさい』『だまれ』の言い方



ポルトガル語で『うるさい』『静かにして』の言い方

Fale mais baixo:『ファーレ マイス バイショ』

直訳すると『もう少し小さな声で話して』です。

『静かに』とか『黙れ』という感じではないので比較的柔らかい表現です。

家族ではない他人に言う場合でも無難でしょう。

Não faça tanto barulho:『ナゥン ファッサ タント バルーリョ』

直訳すると『そんなにうるさくしないで!』です。

『barulho』は『騒音』とか『騒ぎ』という意味の名詞。

Fique mais quieto:『フィッケ マイス キエット』

直訳すると『もう少し静かにしてて』となります。

『quieto』が『静かな』とか『穏やかな』という意味です。

まだそんなに強くないので他人にも普通に使えるでしょう。

Silêncio!:『スィレンスィオ!』

『静かに』とか『静かにしろ!』と全体を促す際にブラジルでもよく使われる表現です。

英語の『サイレンス』ですね。

これも問題なく使えます。

Chega!:『シェーガ!』

ブラジルでもよく使われる口語的な表現です。

例えば、家の中で子供たちが騒いでいてうんざりしているような場面で使えます。

意味としては『もういい!』『もうたくさんだ!』『いい加減にしろ!』『静かにしろ』といった意味合いがあります。

よって静かにしてほしい場面で使えますよ。

Chega de brincadeiras!(冗談はもうたくさんだ!)


Que barulho!!:『ケ バルーショ!』

『やかましい』とか『うるさい』という意味で使えます。

ただどちらかと言うと独り言で『なんてうるさいんだ!』って言っているイメージですので、あまり使わないかなと思います。

Chato!:『シャット!』

『うるさい』『うんざりだ』『うっとおしい』というような意味でブラジルではよく使われる口語的な表現。

この辺からは家族ならまだしもあまり他人には使わない方が無難です。

Não fale mais!:『ナゥン ファーレ マイス』

直訳すると『これ以上しゃべるな!』です。

もう少し強い否定語で

Nunca fale mais!(二度としゃべるな!)

という言い方もできそうです。

Fique calado:『フィッケカラド!』

直訳すると『だまっていて!』です。

『calar』は『黙る』とか『沈黙する』という意味の動詞。

Cala a boca!:『カラボカ!』

もっとも一般的な『だまれ!』という表現です。

日本語の『黙れ!』とほぼ同等と考えていいでしょう。

人に使うのはやめましょう。

まとめ

ポルトガル語の『うるさい』『静かにして』『黙れ』という表現について紹介しました。

使うときはあまり強い表現は使わないこと、また言い方には十分気を付けてください。

ポルトガル語の接続詞まとめ。基本的なものから使えるものまで一挙紹介。

文と文の間において、話をつなぐ『順接』、反対のことを言い出す『逆接』、仮の場合を想定する『仮定』など、接続詞は重要です。

私自身、ポルトガル語で何かを話そうと思ったときに、ふと接続しが出てこなくて困ったことがありました。

よく使うものは限られているので、そういった意味の接続詞をひとつでも覚えておくいいです。

今回は、ポルトガル語の接続詞について超基本的なものから、『たまに使うから知っておいた方がいいよ』と感じたものをまとめましたので参考にしてみてください。

見出しは【ポルトガル語:意味】となっています。

ポルトガル語の接続詞まとめ
ポルトガル語の接続詞まとめ

超基本の接続詞

e:『~と』『そして』

『~と』『そして』と訳すもっとも一般的な接続詞

英語の『and』に相当。

他にも『逆接』や『結論』の意味もあるので確実に覚えます。

pois:『したがって』『それなら』『しかし』

『したがって』という『結論』の意味以外にも『順接』の『それなら』や『逆接』の『しかし』といった意味もあります。

詳細は別の記事で紹介しました。

ポルトガル語の『Pois』の使い方を解説。多様な意味や正しいカンマの打ち方を知ろう。 - ポルトガル語の頂

Está doente,não podendo,pois, viajar.
彼は病気でそれゆえに旅行に行けない


ou:『または』『それとも』

もっとも一般的な接続詞。

英語の『or』に相当します。

英語のように『さもないと』という使い方も出来ます。

Vá depressa,ou vai ser atrasado ao tempo.
急ぎなさい、さもないと時間に遅れますよ。


nem:『~も~もなく』

基本的には『~もない』という使い方の接続詞。

Não comi nem bebi.
食べることも飲むこともしませんでした。


enquanto:『~する間に』

『~する間に』という意味の接続詞。

Enquanto eu trabalho, fique quieto.
私が仕事をしている間、おとなしくしててね。

『enquanto』じゃなくて『quando』を用いても意味が通る場合が多いです。

また『~であるのに』という対立の意味で使われることもあります。

Eu trabalhava,enquanto ele dormia a sono solto.
彼はぐっすり眠っているのに、私は働いていた。

ちなみにこの文は『trabalhava:働いていた』は不完全過去形です。

よって『眠っていた:dormia』も不完全過去形。英語でいう『時制の一致』ですね。

como:『~のように』『~なので』

『como』は英語で言うと『how』ですが接続詞としても使われます。

接続詞としてよくあるのは『~のように』であり、もう一つは『~なので』です。

Viva como eu.
私のようにいきなさい。


Como chegou tarde,perdeu a aula.
彼は遅刻したので、授業に出られなかった。

こういった使い方の『como』は本当によく見かけますよ。

não só ~ mas também:『~だけでなく~もまた』

これも確実におさえておきたい表現。

英語の『not only ~ but also ~』と全く同じです。

Não só o livro mas também a revista chegaram hoje pelo correio
本だけでなく、雑誌も郵便局に今日届きました。


逆接の接続詞

逆接の接続詞は、ポルトガル語では結構あります。反復を避けて使うためにいくつか知っておくといいでしょう。

mas:『でも』

日本語の『でも』に近いニュアンス。

porém:『しかし』

日本語の『しかし』『けれども』に相当。

contudo:『しかしながら』

『しかしながら』『それでも』に相当

Esse sacrifício é penoso,contudo necessário.
その犠牲は痛ましい。けれども必要なものだ。


entretanto:『しかしながら』

『しかしながら』『けれども』という意味で使われます。

no entanto:『しかしながら』

『しかしながら』『その時に』という意味で使われます。

apesar de:『~にもかかわらず』

『~にもかかわらず』という意味。

英語の『in spite of ~ 』に相当。

Ele saiu de casa,apesar de chuva forte.
彼は強い雨にもかかわらず、出かけた

ちなみ『apesar disso』とすることで『それにもかかわらず』という意味になり、実用的ですよ。

todavia:『とはいえ』

『しかし』『とはいえ』『それでも』という意味で使用可。

não obstante~:『しかしながら』

『しかしながら』『~にもかかわらず』という意味。

embora:『~であるけれども』

『たとえ~でも』『~であるけれども』という意味。

Ele continuou o exercício,embora cansado
彼は疲れていたが、練習を続けた。

『embora』はブラジル人が好んで使う単語です。『逆接』の接続詞としても使えるので覚えておきましょう。

結論の接続詞

por isso:『だから』

日本語の『だから』が一番近いと思います。

portanto:『したがって』

『それゆえに』『したがって』という意味。

『por isso』よりも少しかたいイメージ。

assim:『そういうわけで』

『assim』は口語でよく使われる便利な単語。

単体で接続詞としての意味は『そういうわけで』とか『したがって』です。

ただし、他の単語を組み合わせて以下のものもよく使われる印象があります。

ainda assim:『それでも』『しかしながら』
assim como~:『~と同様に』
assim que~:『~するとすぐに』
mesmo assim:『それでも』


Ele voou assim como o passaro.
彼は鳥のように空を飛んだ。
Mesmo assim você vai?
それでも行きますか?

『mesmo assim』は使いやすい熟語です。『mesmo』は英語の『just』に相当し『ちょうど』とか『まさに』という意味があります。

よって『assim』と組み合わせることで『まさにそんな感じでも』というところから『それでも』という意味で使えますよ。

por conseguinte:『その結果として』

『conseguinte』自体は『引き続く』『連続的な』という意味の形容詞ですが、『por』と使うことで『その結果として』、つまり『したがって』という意味で使います。

logo:『それゆえに』

『logo』は通常『すぐに』という意味の副詞ですが、単体で『それ故に』『だから』という接続詞にもなります。

以下のようなものもよく使われるイメージです。

logo que:『~するとすぐに』
logo apos~/depois~:『~のすぐ後に』
logo em seguida:『直後に』


Ela se escondeu logo que me viu.
彼女は私を見るとすぐに隠れた。
Logo em seguida, a explosão de gás aconteceu.
直後にガス爆発は起こった。


desta forma:『このように』

『このように』とか『そのように』とかポルトガル語でどう言うんだろう?と疑問に思っていた時期がありました。

『assim』とかでも使えますが、『desta forma』『dessa forma』という言い方もできます。

『desta forma』の場合、『desta』は『de + esta』から成っています。

『esta』は英語で言うと『this』、よって『これ』ですよね。

だから『~の』という意味の『de』と組み合わせることで『この』という意味になるんです。

dessa forma:『そのように』

『そのように』という意味でつかえます。

ou seja:『つまり』

『つまり』という意味でよく使います。

Ou seja,o que quero dizer é isto.
つまり私の言いたいことはこういうことです。

ちなみに『つまり』という他の言い方には『afinal』『quer dizer』『em resumo』などがありますが、口語では『ou seja』のほうが使われる印象です。

原因・理由の接続詞

porque:『なぜなら』

一般的な『原因・理由』の接続詞。

Estou cansado porque passei a note em claro ontem.
昨夜、徹夜したので私は疲れています。


já que + 直説法:『~であるので』

『já』は通常『すでに』とか『もう』と使われることが多いですが、接続詞としても用法もあります。

そのなかでも時々見かけるのが『já que~』です。

Já que todos foram embora, não há razão para ficarmos aqui.
みんな立ち去ったのだから、私たちがここに残る理由なんてないわ。

『Já』は『すでに』という意味なので、『que』以下のものは『すでに済んでいるから』というニュアンスですね。

または『もはや~なのだから』と訳すと分かりやすいです。

uma vez que ~:『~なので』

『~なので』にはこのような言い方も。

『~なので』『~したからには』という意味です。

Uma vez que ele me ligou, ele vai vir com certeza.
彼は電話してきたのだから、きっと来るだろう。

ニュアンス的には『~したからには』のほうが分かりやすい気がします。

というにも『uma vez』は直訳で『一度』です。

よって『一度は~したのだから』というイメージだと思われます。

dado que:『~であるので』

『dado』は『与える』という意味の動詞『dar』の過去分詞です。

『dado que + 直説法』:『~であるので』
『dado que + 接続法』:『~であるならば』

というように直説法と接続法で異なるので注意が必要。

visto que:『~なので』

『visto』は『見る』という意味の『ver』の過去分詞。

『~のゆえに』『~なので』『~だから』という意味で使えます。

その他に便利な接続詞

その他に口語などでもたまに使う接続詞を載せました。

sem que + 接続法:『~することなしに』

『~することなしに』という意味。

Quero resolver o problema sem que eu vá á bilioteca.
私は図書館に行かないで、問題を解決したいのです。


conforme:『~にしたがって』

文章などで時々見かけます。

『~に従って』とか『~によれば』という意味で使えます。

『comformar』がもともと『一致する』という意味がある動詞。

そこから来ていると思われます。

segundo~:『~にしたがって』

『~にしたがって』『~に応じて』『~の通りに』『~によれば』という意味。

Ele fez segundo foi mandado.
彼は命じられたとおりにした。

á medida que ~:『~するにつれて』

『~するにつれて』という意味。

á proporção que ~:『~するにしたがって』

『~するにしたがって』という意味。

a fim de que + 接続法:『~するために』

『~するために』という意味。

sempre que ~:『~するたびに』

『~のたびに』『~するときはいつも』という意味。

cada vez que ~:『~するたびに』

『sempre que』と同じで『~するたびに』という意味。

nem sempre ~:『いつも~とは限らない』

『いつも』という意味の『sempre』を否定語『nem』で否定することで『いつも~とはかぎらない』という意味で使えます。

これもなんて言えばいいかわからず困った記憶があります。

desde que:『~して以来』

英語でいうと『since ~』に相当します。

まとめ

ポルトガル語の基本から便利な接続詞までを紹介しました。

ほかにも無数に接続詞はありますが、まずはよく使うものを覚えましょう。自分の口に言って何回か使ってみれば早くマスターできますよ。

書き忘れがあれば、追加します。